青い丘学園で寄宿生活に入ったメイゾン。異人種間の偏見のある新しい環境で、彼女がたくましく成長する姿をさわやかに描いた作品。
第一作の『マーガレットとメイゾン』と対になる物語です。
前作では、青い丘学園に行ってしまったメイゾンを思うマーガレットの寂しさが、繊細に描かれていましたが、『青い丘のメイゾン』では、そのメイゾンが青い丘学園で過ごす孤独感をしっとりと描いています。
白人社会の中でマイノリティとして学ぶメイゾン。
成績優秀でありながら、回りの人との距離感はなぜでしょうう。
迫害も差別も表立てては見えないように思うのですが、メイゾンの劣等感と居場所として受け入れられない潜在意識がそうさせるのでしょう。
とてもデリケートな心風景を見事に描いていて、思わず感情移入してしまいました。
当然第三作の『メイゾンともう一度』は必読ですが、この作品で取り上げられていた『青い眼がほしい』も読んでみようと思います。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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