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本を開くと、街やそのまわりでおこっているさまざまなできごとが、次からつぎと目に飛び込んできます。大きなできごとから、ほんの小さなできごとまで、建物の中でもそとでも、遠くでも近くでも、いろんな人たちや動物たちが、このある冬の日にドラマをくりひろげているのです。バスに乗り遅れて、走って追いかける人。カゴから逃げ出してしまったオウム。道ばたに落ちている赤いさいふ。いったい、物語がいくつみつかるかな?

はじめ、眺めた時には「あんまりおもしろくないなあ。
どうやって子どもと読もう?」と思ってしまったのです。
でも次に頁を開いて。
タイトルのとおり冬ものがたりをさがして読んだら
楽しかった楽しかった!
誰にでも物語はあるのですものね。
ひとりひとりの物語を子どもと一緒に丹念に拾って
読みました。3階建てのマンションのそれぞれの間取りの
違いや、住んでいる人がどの人で、といったこと。
バイクが途中で車を追い越したこと。オウムの行く末や
交通事故を起こしてしまった人のこと。帽子の運命などなど。
文字がない絵本なのに、とっても時間がかかりましたけど(笑)。
バイクに乗ってきた人が、まさかあの人だとは思わなかったなあ。 (ぽこさんママさん 40代・ママ 女の子3歳)
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