ブリッタ・カイサという女の子が見知らぬおじいさんから種をもらいました…。少女とお人形ミラベルとの出会いを描くふしぎなお話。
5歳の娘にはかなり受けました。2回連続で「読んで」と言うのは珍しいことです。少女が語る口調なのでわかりやすいのかもしれません。「ふしぎな」「すてきな」、あるいは「これまでで一番」などと強調する言葉の頻度が高すぎてくどいと思うのですが、子供の口調はそんなものですね。それでも、人形を買ってもらえない少女が不思議な人形を手にするまでの心情が各場面の情景と絵から切々と伝わってくるのは、さすがリンドグレーンの作品だからでしょうか。主人公の女の子は、貧乏臭く、田舎臭い感じなのに対し(人形を買ってもらえないのでニワトリを人形代わりにしていたりして)、人形は金髪碧眼、おしゃべりでおてんばで、都会的な感じです。少女のあこがれを象徴しているのかもしれませんね。この人形の性格と行動のおかげで、物語がずいぶん躍動的になっていると思います。 (ホートンさん 30代・ママ 男の子6歳、女の子5歳)
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