
暑くなると恋しくなる、キーンと冷たい夏の甘味、かき氷! 中でも「天然氷のかき氷」というと、特別な響きがしますね。 天然氷がどのように作られているのか、皆さんはご存知ですか?
「天然氷は、自然の冬の寒さを助けに、ほとんどが人の手間でつくられるのだ。」 この絵本は、1995年〜2015年の間埼玉県長瀞の阿左美冷蔵を取材し、その内容をもとに作られたフォトドキュメント絵本。 長瀞では、明治時代から氷池を使って天然氷が作られてきました。 今では天然氷を作る氷屋さんは全国で数件、埼玉県では阿左美冷蔵だけだそうです。 代々工夫されてきた道具や、のこぎりで切った氷の荒々しく美しい断面など、興味深い写真がたくさん紹介されています。 また、落ち葉を取り除く毎日の丁寧な作業や、天気のタイミングをみた氷の切り出し作業など、良い氷を作るためのたくさんの手間をかけた作業の様子がわかります。
そして絵本で紹介される天然氷で作ったかき氷の写真の美味しそうなこと!(表紙の写真も最高ですね。) 中のページで紹介される、色とりどりの蜜がかかったかき氷。焙じ茶、きな粉、みかん、落花生ミルク、さくら、などなど、どんな味なのか食べてみたい! 眺めるだけでも涼しくなる幸せな写真を、ぜひ手に取って見てみてくださいね。
代々受け継がれる製氷業の仕事を知ると、この天然の「冬の味」を夏に口にすることが、なんて贅沢なことなんだろうと感じます。 口の中であっという間に溶けてしまうひとくち。今まで以上に味わって食べたくなりますね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)

埼玉県の長瀞では100年以上も前の明治時代から、山間にある池で氷が作られてきた。この氷づくり専用の池は、氷池とよばれる。むかしは何軒もあった氷屋さん(製氷業)は、いまは阿佐美さんの家(阿佐美冷蔵)だけになってしまった。この阿佐美さん一家の、天然氷づくりを追ったフォトドキュメント。

天然氷というからには、どこかで川や湖が凍ったものを切り出している・・・と、思っていました。
でも全然違いますね!
この本では、天然の氷の作り方をとても詳しく紹介しています。
氷を作っていくのがいかに大変かがよく分かります。
天然の氷で作られたかき氷は食べたことがありませんが、とても食べてみたくなってきます(笑) (hime59153さん 40代・ママ 男の子8歳)
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