赤ちゃんから大人まで、指先を動かすことが脳の発達を促す、ということが定説になりつつある昨今。
特に乳幼児期は、脳の発達が著しい時期でもあります。
この時期に指をたくさん動かして色んなものに触れることで、脳が活性化するだけでなく、根気強さや我慢強さが育ち、感受性が豊かになるとも言われているそうです。
本書は、そんな脳の発達の理論に沿って、楽しみながら指先を使い、どんどん脳を活性化させましょう!という目的の絵本。
まず登場するのは、一本の木。この木を「なでなで」すると、次のページでたくさんのカラフルな実がなります。そこへ、ぞうさんがやってきました。ぞうさんが木を「とんとん」と揺らすと、次のページで、ぞうさんが可愛い水玉模様に!
そのあとも動物たちがやってきて・・・?
「なでなで」(手でなでる)「とんとん」(グーでとんとん)「ぐるりん」(指で円を描く)、3つの指の動きで絵本に触れると、ページをめくるごとに楽しい変化が起こります。この行動と絵本の展開が一致していて、自分の動きによって絵本に変化が表れたように感じられるので、お子さん自身が絵本の主人公になったようにも思えるかもしれません。
お話の中で出てくる、「ありがとう」「どういたしまして」のごあいさつの繰り返しも楽しく、まるで絵本と会話をしているよう。
楽しく遊びながら脳を活性化し、ごあいさつも学べる、一冊で三度美味しい絵本です。
(洪愛舜 編集者・ライター)
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