
桜のつぼみもふくらみ、もうすぐ春です。 「おばあちゃんちのキャベツ、おおきくなったかなあ。」 なずなちゃんは、広い畑で大きなキャベツを作っている、ひなのおばあちゃんのおうちへ行きたくてたまりません。 おばあちゃんの手作りロールキャベツはとってもおいしいのです。 でもなずなちゃんには生まれたばかりの弟がいて、しばらくは行けないみたい……。 そこへ、おばあちゃんからキャベツと一緒に「おともだち」が入った荷物が届きました。 「おともだち」って……?
じつはキャベツの葉っぱの上でごそごそ動くあおむしくんだったのです! なずなちゃんはあおむしくんを大事に育てます。 あおむしくんがいつしかさなぎになり、モンシロチョウになって飛んで行くとき 「なずなのかわりに、おばあちゃんちに あそびに いってあげてね。」 そう約束しました。
次の朝、なずなちゃんが花壇の花びらの中に見つけたのは、ちいさなバスの往復切符でした! 『ひなのおばあちゃんのおうちゆき』と書いてあります。
「なのはなごう まもなく しゅっぱつでーす!」 魔法のようにとつぜんあらわれた「なのはなごう」にとびのり、おばあちゃんちへ一直線! チョウチョのマークが描かれた黄色いバスは、春のまんなかを走っていきます。 春らんまんの菜の花畑が、なずなちゃんのはずむ心をつつみこむようです。
あおむしを大事に育てるなずなちゃんの表情の愛らしさ。 うきうきする、ちかづいてくる春の気配。 やさしい色彩で描かれた本書は、親子で読むのにぴったりの絵本です。 おばあちゃんのロールキャベツを、なずなちゃんは食べることができたのでしょうか? 田舎のおばあちゃんが大好きなお子さん、ロールキャベツが好きなお子さんにも、ぜひどうぞ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)

弟ができたばかりで、いなかのおばあちゃんちへ連れてってもらえないなずなちゃんのところに、荷物が届きました。中にはおばあちゃんが大事に育てたキャベツと、小さな青虫が一匹入っていました。青虫はなずなちゃんに育てられ、やがてモンシロチョウになりました。蝶が飛び立つとき、なずなちゃんが言いました。「なずなの代わりにおばあちゃんちに遊びにいってあげてね」すると翌日、真っ白な服を着たバスの運転手がやってきて…

7歳小学1年生の娘が一人読みしました。
イラストの色合いもお話の内容も,まさに春にぴったりな絵本です!
残念な気持ちからわくわくと喜びになっていくのがまたいいですね〜。
あおむしを育てるなんて,情操教育にもよさそうですね。
とても素敵な絵本に思いました。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子7歳)
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