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ひどい吹雪で、二人のきこりは小屋に逃げこんだが、雪女におそわれた。若い方の男はなぜか助かって家に帰ってきたのだったが…。
友人に伊勢英子さんの『雪女』がいいと聞いて読んでみました。
大判のサイズに、全頁氷で覆われているような冷ややかな緊張感を持った本でした。
結構長いお話なのですが、1年生の次男もじっと聞いていました。巳之吉が、嫁となったお雪に雪女の話を話し始めるところでは、「だめだよ。話しちゃだめだって言われたのに・・・」と思わず口にするほどでした。
お雪となって人間の暮らしをする雪女は、普通の人とは少し違って、ぼうっと光り輝いているように描かれているものの、恐ろしさはなく、たおやかな感じがします。
ところが、ひとたび雪女の本性を出した姿になると、情念のようなものが浮かび上がり、凄みを感じさせます。
最初から最後まで緊張感を失わない絵本です。 (金のりんごさん 40代・ママ 女の子12歳、男の子9歳、男の子7歳)
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