ヨヘイは,雪にふりこめられた山奥のほらあなで,美しいむすめを見ました……。祖母がまごに語る形式で,幻想的に描いた絵本です。
ロシアの昔話『ゆきむすめ』と同名のお話があるということで、前から気になっていました。
『ゆきむすめ』以外にも『つるのおんがえし』にも似たところがあります。
着想はそのあたりにありそうなこのお話ですが、一本の櫛を題材にして、しっかりとした創作になっている気がしました。
朝倉摂さんの絵も素敵でした。特に文字のないページもあり、文章だけでなく絵もしつかり味わえた感じがします。
しっかりとした余韻が残ります。
はかない、切ない、あわいといった情感があるお話が好きな方にどうぞ。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
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