あるおおはくちょうの家族の物語。病気で空を飛ぶことのできない子どものため、北の国に帰る時期を遅らせていましたが、とうとう旅立ちの時が来てしまいました。とても悲しい物語ですが、美しい描写と表現はシリーズの中でも1,2をあらそう作品です。1988年、ニューヨークタイムズ紙選、世界の絵本ベストテンに選出されるという『きたきつねのゆめ』に続き快挙を達成した名作です。
春が近付くと、大白鳥が北海道の湖から生まれ故郷に帰ります。
でも暗くなっても出発できない、6羽の家族がありました。
子どもが病気で飛ぶことができないのです。
春になっても子どもの病気はよくならず、家族は旅立つことにしました。
病気の子どもを囲んで、親子はなき交わしました。
子どもはなきながら後を追いましたが、飛ぶことはできません。
そのとき・・・
作者の手島さんは版画家で、この作品の挿絵もすべて木版画です。
自然の厳しさと家族愛がひしひしと伝わってきて、涙が出ました。
子どもに死を教えるとき、是非読みたい1冊です。 (nikoniko**さん 30代・ママ 男の子2歳)
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