ナンセンスの名手・内田麟太郎が描くもうひとつの世界。著者が書かずにはいられなかった母への切なる想いが美しく広がる……。
自分が母親から生まれたことを知らない人はいないだろう。
でも、母親探しをする子どもがいたとすれば、その寂しさ、哀しさはどれだけのことだろうか。
うみの親という言葉に、海に母親像を求める子どもは、母親の愛を知らないに違いない。
でも、大人になって、恋をして、結婚して、子どもが生まれたとき、愛する女性に母親を見つけたのである。
きっと生まれてきた子どもは、最初から「誰から生まれてきたのか」を当たり前のようにして、知っていくに違いない。
かつての子どもは、昔の自分に語りかける。
母親って偉大だな。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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