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機関車に石炭をくべるゴウゴウと愛犬のビュンビュンは,いつだっていっしょ.ビュンビュンは列車の横を走るのです.ところが,自慢の列車をやすやすと追いぬかれて,駅長さんはがまんなりません.ヒートアップしていくビュンビュンと列車のレースを,勢いのあるタッチでユーモラスに描いた,バートンの知られざる傑作です.
風を感じるバートンさんの絵とタイトルに惹かれ、手にとりました。
横長に広がる構図が印象的なバートンさんの絵も
お話や「ビュンビュン」などの訳も楽しいのですが、
最初に一人で黙読した時は、「もう少し文章が短かくてもいいなぁ」と思いました。
タイトルでなんとなく結末が分かる為、そう感じたのかもしれません。
ところが、次男に読み聞かせたら、かなり集中して聞いており、
声だけ聞いていた長男も「面白かったから、もう1回!」と言いだし、嬉しい誤算。
「足が速い」って、息子達にとっては無条件に「カッコイイ」のですね。
駅長さんが絶対勝てないと決めつける機関車とのスピード対決に、
やせっぽちのビュンビュンが勝ち抜いていくのが痛快で、
結末を予感しつつも、(もしかしたら、予感できるからこそ)
勝負の行方から目が離せなかったようです。
昔トーマスが好きで、機関車の世界に馴染みがあったのも良かったかもしれません。
実は敵役?の駅長さんがいい味だしてます。
威張っていて、見栄っ張りで、大人げないけれど、なんだかんだ約束はちゃんと守って・・・。
最後は「ドンマイ!」と肩をたたいてあげたくなります。
年中さん位〜小学校中学年くらいのお子さんへの読み聞かせにおすすめです。
長いかなぁ、と思われても、一度はお試しあれ。 (ランタナさん 40代・ママ 男の子8歳、男の子6歳、)
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