日照り続きで食べものがなくなり、おなかをすかせた かっぱのかっぺい。
「だいすきなきゅうりを おなかいっぱい たべたいなぁ」 と、そんな時、不思議なおじいさんが夢のように大きなきゅうりを運んでいるのを目撃。たまらず後を追いかけます。
追いかけた先で、緑色が目に入るたび、ついにきゅうりを見つけた!と、突進してかぶりつくかっぺいですが、残念なことに、飛びついたものはどれもこれもきゅうりではないのです。繰り返すトホホな結果に思わず笑ってしまうのですが、かっぺいはついには大きな大きなとんでもないものにかじりついてしまいます!それはなんと・・・!?
その後かっぺいは天までのびる太い蔓のようなものに行き当たります。雲の上から見え隠れする緑色の実。かっぺいは、夢のきゅうりにたどりついたのでしょうか。ラストには、最高に気持ちが良さそうなシーンと、最高に美味しそうなシーンが待っていますよ。
「こんたのおでかけ」シリーズでも人気の田中友佳子さんの作品です。田中さんはサハラ砂漠へ行った際、このお話を思いつかれたそう。
照りつける太陽と、乾いた大地。そして、勘違いかっぺいの、オアシスの蜃気楼を見た人のような恍惚の表情・・・(笑)。なるほど真に迫っています。そしてページをめくるたびに待っている愉快で大胆な展開は、お話会などでもとっても盛り上がりそうですね。
それにしても田中友佳子さんの描くきゅうりのみずみずしさ、たまらないです。こんな美味しそうな大きなきゅうり、1度食べてみたい!
(絵本ナビ編集部)
続きを読む