そばがらじさまの捨てた犬を、まめじさまが大切に育てていると、犬がかもしかを捕まえてきて、まめじさまは、しし汁にありつけます。羨んだそばがらじさまが、犬を無理やり連れていきますが、ひどい目に。
知らないお話だったので、読んでみました。
欲深く意地悪なおじいさんと、正直者で気の優しいおじいさんが
出てくるあたり、いかにも日本の昔話という感じです。
魚を捕ろうと仕掛けた網に、偶然入っていた子犬がポイント。
大きく育った子犬が、なんとも不思議な連鎖を巻き起こすんですね。
命を助けてくれたお礼に、恩返しという感じでしょうか。
こういう流れも、日本昔話のあるあるパターンではありますが、
内容が結構奇抜で、驚かされる感じでした。
作者が岩手の方ということで、お話の中に方言が使われており、
私自身が岩手出身でしたので、本場の訛りを入れつつ読み聞かせた
ところ、子どもには大ウケでした。方言は、言葉の言い回しが
とても楽しいですよね。
そして、なんといっても赤羽末吉さんの絵がストーリーをより
際立たせていたように思います。
成長した子犬の表情、そして、欲張りなおじいさんの身の上に起きる、
数々の嫌な出来事の描写、正直、9歳の息子に読み聞かせてみて、
こんなにウケるとは思いませんでした。
結末がかなり残酷に思えますが、これぐらいの刺激があった方が、
「悪いことをするとこうなるよ」的なメッセージを子どもも受け取り
やすいと思いますので、私的にはありだなと思います。
「がんの まなこさ、はい はいれ」
「とっぴん ぱらりの ぷう。」
は、我が家では一時、ブームになりました(笑) (どんぐりぼうやさん 30代・ママ 男の子9歳)
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