犬、猿、ライオン、ゾウなど、動物の親子が戯れている姿を見せてくれる絵本です。 著者の薮内正幸氏は、動物画の第一人者。全ての絵は毛の一本一本まで丁寧に書き込まれ、目線や表情までリアルな動物そのものでありながら、写真とは違う温かみがあります。 絵だけの絵本。文字はありません。 余計な情報がない分、絵から様々な物語が伝わってきます。
例えば「犬の親子」の絵。4匹で輪になっている子犬たちは、どんなお話をしているのかな? ママの足元にいる子犬はさみしがりやさんなのかな。少し離れたところでママに話しかけている子犬ちゃん、何て言っているだろう。ママは遠くを見ているみたいだけど、どんなことを考えているのかな……。 など、1ページの絵の中にいろんなストーリーが隠れていて、親子で一緒に見ていたら次々に新しい発見があり、どんなに見ていても飽きません。
大人の価値観では思いつかないようなことも、きっとお子さんは感じていることでしょう。じっくり丁寧に、一緒に見て感じながら、その感性を引き出してみて下さい。
(洪愛舜 編集者・ライター)
子どもの大好きなライオンやキリン、身近に見られるイヌやネコなどを、やわらかな毛の手ざわりや息づかいまでもが感じられるほどに描いた愛情あふれる絵本。
…というのが最初に感じたことです。それほどリアルに動物を描いています。
文字はありません。しかし、文字は必要ない絵本なんだなと思います。絵に引き込まれます。絵の細かなところまでじっくり楽しめます。
保育園の0歳児の子ども達はこの絵本がお気に入りで、「にゃあにゃ」「ワンワン」などなど、指さししながら言葉を添えてくれます。だから文字はいりません。 (はるとうちゃんさん 30代・せんせい 男の子4歳、女の子2歳)
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