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「かた雪かんこ、しみ雪しんこ」と歌いながら、四郎とかん子が凍った雪の上を歩いて遊んでいると、狐の紺三郎も歌に入ってきて友だちになり、二人は狐の幻燈会に招待される。
「雪わたり」は、随分むかし、いかつい「宮沢賢治集」で読んだことがあったのですが、
これは童話絵本風の作りになっていて、とよたかずひこさんの絵がすごくいい感じに賢治の世界を描いてくれていました。
「宮沢賢治」というと、教科書にも載っているお話が多く、日本を代表する素晴らしい童話作家ですが、
実際今の子どもたちが、本屋や図書館で手にするかというと、
「う〜ん…」って、感じだと思うんですよ。
その点この作品は、とよたさんの味がいい感じに混ざり合って、なんだかすごく身近なファンタジーに感じられました。
字も大きく、振り仮名も振ってあるので、これなら小学校低学年くらいから十分に1人読みができると思います。
かわいい子どもたちとともに、きつねたちへの濡れ衣が、小さい子が読んでもよく伝わってくると思います。
ちなみに本文中に
「…兄さんたちは11さい以下ですか」
「…12さい以上の来ひんは入場をおことわり申し候…」
という件があるのですが、
この異世界(ファンタジー)の世界への招待の上限は、
宮沢賢治が決めたのでしょうか?
それとも、もっと昔からそういった年の境目というものの決まりがあったのでしょうか?
その所かすごく気になりました。
詳しい方がいたら、ぜひ教えてほしいです! (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子14歳、女の子9歳)
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