エリザベスはおさかながだいすき。土曜日には水族館に出かけ、おさかなの絵を描いたり、タコにエサをやったり。だけど、家でエリザベスが飼っているのは、グッピーがいっぴきだけ。もっとおさかなが飼いたい! でも、ママやパパはエリザベスの話を真剣に聞いてくれません。そんなある日、エリザベスが手を洗っていると、水道からマスが飛び出してきたのです!次の日にはヒラメ、そしてくじらの赤ちゃんまでも……! 幻想的な画風で知られるウエイン・アンダースンがユーモラスに描きます。
訳が岡田淳さんで、絵はどこかで見たことがあると思ったら、『ドラゴンマシーン』や『12月通り25番地』のウエイン・アンダースンでした。
蛇口から魚が出てくるというちょっと不思議なストーリーですが、それに気づいたエリザベスの話を、両親はきちんと聞いてくれません。
私もそうでしたが、話したい時に親がこちらを向いてくれない、関心を示してくれないって、やっぱりさびしいものでした。
ウエイン・アンダースンは、子どもの心象風景をうまく捉えて描く絵本作家さんだなあと思います。
子どもは、蛇口から魚という展開がおもしろく感じると思いますが、大人も読んで子どもの話に耳を傾けてほしいなあって思いました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子9歳)
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