「ねずみくんの絵本」の魅力は、ねずみくんの持つキャラクターの魅力はもちろん、
ねずみくんが子ども達と同じ目線で喜んだり、悩んだりするところだと思います。
今回のおはなしは、コップを運んでいたねずみくんが、
つまずいてコップを割ってしまったところからはじまります。
おかあさんに怒られることを恐れたねずみくん。
別の誰かがコップを割ってしまったことにしようと考えます。
ゾウさんが割ったことにしようかな…
キリンさんかな…あしかくんかな…それともやっぱり、ねみちゃんにしようかな…。
「どっちに したって だれかの せいに しちゃえば いいんだ」と
安心しきったねずみくん。でも、そこに現れたのは…?
シリーズの中でもねずみくんの怒った顔がずっと続くこの作品。
もしかしたら我々大人の怒った顔って、
子どもたちにこんな風に見えているのかも…と考えると、
日頃、怒ってばかりの自分を反省する気持ちも出てきそうです。
でも、ねずみくん、正直が一番気持ちがいいよね!
(木村春子 絵本ナビライター)
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○あらすじ
オットットットト・・・ガチャーン。ねずみくんがコップをわってしまいました。
どうしよう、おかあさんにしかられる!
こまったねずみくんは、だれかのせいにしてしまおうと思いつきます。
「そうさんが、長いはなでみずをのもうとして、わっちゃったことにしよう」
「それよりあしかくんが、コップできょくげいをしてわっちゃったことのほうがいいかな」
「やっぱりねみちゃんがきて、てをすべらしてわっちゃったことにしよう」
ねずみくんが、あれこれ考えていると、みんながやってきて・・・
○編集部より
ちょっとずるがしこいねずみくんでしたが、やっぱり最後は正直なねずみくんだったのです。
この本を読んだら、みんな、ねずみくんみたいに、おかあさんに正直になるかもしれませんよ。
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