「あらしのよるに」シリーズ第6部完結編!
仲間たちの目の前で、ともに川の中にすがたを消したヤギのメイとオオカミのガブ。うらぎり者として追われることになった2ひきの、禁断の友情の結末はどうなる?
「一片のどぎつさもないのに、息をのむサスペンスで、読み始めたら大人でも止まらなくなります。 子どもに読み聞かせたら、きっと、生きる楽しさや重さが、静かに胸に入っていくでしょう」 脚本家内館牧子さんも絶賛のシリーズ!
激流に飛び込んだガブとメイの決死の逃亡。
オオカミたちの迫るなか、ふたりで生きる希望をつかもうと、“みどりのもり”を目指します。
その道中、お互いがオオカミであることとヤギであることに悩み苦しみます。生き物を殺さなくては生きられないオオカミと、生き物を殺さずして生きるヤギ。当然、ガブが動物を食べてくれば、メイは嫌な思いをします。しかし、二ひきはそれすらも乗り越えて友情を保たなくてはなりません。そんな二ひきの姿も注目すべき。
そして、この6冊目の重要なメッセージ――「自分」の生きた時間に誇りを持てるよう生を全うすること。
メイが、雪山で空腹と寒さに打ちのめされかけ、ともに大切な時間を生きてきたガブに自分をエサとして差し出す場面は、ガブの友だちとして最後まで生を全うしようとするメイの強い思いを感じます。
そしてガブも、最後までメイのために生を全うしようと、追ってきたオオカミたちに立ち向かいます。
オオカミとして、ヤギとしてではなく、ひとりの「自分」として生きるガブとメイの強さに心を揺り動かされます。 (ラッキードルフィンさん 20代・その他の方 )
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