冬の夜、男の子ダークが目を覚ますと、窓から何かがのぞいている。いったい何者だろう? 多感な男のことトナカイとの不思議な出会い、そして別れを描いた幼年文学の傑作。
冬のお話なので、今の時期にぴったりだと思って選びました。
最初はエインズワースの「ちいさなろば」に似たところがあるのかな?ほのぼのとしたところがあるのかな?と思っていました。
トナカイと少年・ダークのほのとぼのとした友情物語なのかな?と思ったら予想したものとちょっと違いました。
内容がわかってしまうので、詳しくは書けないのですが、後半は日本なら安房直子さんでも書きそうな展開だと思いました。
アンデルセンだと「雪の女王」のような感じかな。あそこまでは怖くはないのですけどね。
読み終わった後で、切なさが残りました。
エインズワースらしく子どもの心理描写はとても細やかだと思いました。
おそらく低学年向けだと思いますが、自然描写や心理描写が細かいので、子どもの一人読みより大人が読んで聞かせた方がお話の世界に入りやすいだろうと思います。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
|