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アンデルセンの名作『人魚姫』をコンピュータグラフィックによって精密に描いた絵本。美しくも悲しい人魚と王子の愛の物語。
石倉欣二さんは私の好きな作家の一人です。
「海を渡った折鶴」、「汽笛」、「ゆずちゃん」、「いたちのこもりうた」のようなメッセージ性のある作品、「酒呑童子」、「たなばたむかし」、「つるのあねさ」のようなストーリー性のある民話、それぞれに好きな世界なのですが、アンデルセンとコンピューターグラフィックによる絵の組み合わせは初対面です。
今まで知っている石倉さんの絵とは全く異質な世界でした。
アンデルセンの「人魚姫」は、ディズニーのリトル・マーメイドのインパクトが強過ぎて、話は知っているけれど、描かれ方でまた別の世界になると感じました。
多少ぼかしの入った描かれ方で、幻想的でファンタジックな物語になっています。
最後に人魚が天国に昇っていくシーンは、とても崇高です。 (ヒラP21さん 50代・パパ )
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