「おばあちゃん、なんておそろしく大きな口をしてるのかしら」「おまえを食うためだ!」
こんな「赤ずきんちゃん」みたことない! 幻想画家大竹茂夫が描くグリムの世界。
絵本グリムの森シリーズは、幻想的作家とのコラボレーションにより各方面で評価を頂いてきました。シリーズの最終巻となる『赤ずきん』は、満を持しての大竹茂夫氏とのコラボレーションです。 大竹氏の描き出す不思議な森の中で展開する、ちょっと怖くて、どこかかわいい「赤ずきん」。みんなが知っている名作に新たな息吹を与える、グリム世界の新境地です。
確かに「赤ずきん」のお話には違いないのですが、絵を見て驚きました。
でも、考えてみたら、グリム童話の寓話性を活かして、現代社会の不安と人の心の中に踏み込んで見れば、これも有りかと思い直しました。
危険がいっぱいの世界に足を踏み込んだら、怪しさと不気味さと蠱惑が入り乱れていて、自分を見失う怖さが溢れていそうです。
気がついたらとんでもないことになっているかもしれません。
ある意味警告めいた暗示でしょうか。
赤ずきんの表情の虚無感が気になりました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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