オオサンショウウオが、山の頂上で最後に見つけたものとは?奥能登の山中に暮らす魂の版画家、江崎 満が描く「生きること」の意味。
たったひとつの・・・なんだろう。
変わった題名。不思議に思って借りてきました。
オオサンショウウオのツーさんは、
長い間、暗い穴ぐらでじっとしていたので、
生きているのか、死んでいるのか、自分でもわかりませんでした。
そんなツーさんが、アオガエルに教わった「シアワセ」を探しに、
勇気を出して、川を上りカラス山のてっぺん目指して旅にでます。
オオサンショウウオといえば、
地味〜な色合いのイメージしかありませんでしたが、
この絵には、驚かされました。
この絵本に出てくるオオサンショウウオといい、アオガエルといい、
なんともいえない肌色、肌触り、とても美しい。
躍動感があって、ツーさんが銀河を飲み込むシーンは、
なんて神秘的で美しいのかと、感動さえ覚えました。
生きているのか死んでいるのかわからなかったツーさんは、
一歩、自分の世界から抜け出すことによって、
出会いがあり、生きていることの驚きと感動を知り、
自分の可能性を見出し、そこから得た「シアワセ」。
地味〜なオオサンショウウオが、
とても愛おしく可愛い生き物に見えてきました。
小学校中学年くらいからおすすめ。 (多夢さん 40代・ママ 女の子12歳)
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