北海道に住む、たんちょうづるの夫婦のお話です。病気で死んでしまった、おとうさんづるは、からすについばまれ、羽根だけになってしまいました。その羽根に、くる日もくる日もよりそう、おかあさんづる。しかしある朝、おかあさんづるは、青空に活きおいよく飛び立ちました。新しい生活を、求めて。
生きるって厳しいなぁとつくづく思います。
おかあさんづるとおとうさんづるのほほえましい愛。
でも、現実は厳しい。
なにも出来ないおかあさんづるの寂しさは、心に痛く突き刺さります。
そして、死んでもなお抱き続けるおとうさんづるへの愛。
なんて、健気でしょう。
涙が出そうになりました。
しかし、おかあさんづるは子孫を残すために・・・
手島圭三郎さんの力強い版画絵で、
自然の厳しさと夫婦愛を見事に表されています。
つるの「クルルオー」という鳴き声が、
喜びの声だったり、悲しみの声だったりといろいろな響きで聞こえてきます。 (多夢さん 40代・ママ 女の子7歳)
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