小夜に山のうさぎから人形しばいの招待状がきました。夕方、一人ででかけた小夜が、うさぎたちとすごした秋の夜のファンタジー。
とてもロマンチックなファンタジーだと思います。
山の鬼の子やてんぐと友だちで、風や木とも話のできる少女の小夜。
うさぎと話ができるのも、人形劇に招待されるのも不思議ではないのかも知れません。
それにしても、小夜を道案内してくれるカーテン屋のうさぎ。
小夜の落とした手袋が主人公になる人形劇。
さまざまなディテールがちりばめられていて楽しいです。
なんでおばあさんがうさぎ座の電話番号を知っているのだろうとも思ったけれど、何故を繰り返すとこのお話しの良さが薄らいでいきそうです。
この話を読んで「不思議の国のアリス」を連想しました。
しかし、「アリス」は理詰めなのに対して、この絵本はあくまで情緒的です。
それが日本の絵本であることの証明かも知れません。
男の自分が読むのも不思議かも知れませんが、この絵本は女の子向け。
違和感を持たれずに読みこなすのが課題だと思いました。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子12歳)
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