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人間の無能ぶりに腹をたてた世界中の動物たちが、かわいい人間の子どもたちを救うために大会議をひらきます。巻末には、ユーモラスな物語詩「腕ながアルツール」と「魔法をかけられた電話」の2編。
あとがきを読んで驚きました。
この作品は、第二次世界大戦が終ってすぐに書かれたそうです。
それなのに、今読んでも共感できるのです。
これは、きっと作者は望んでいなかったでしょう。
60年も先の世界も、まだ戦争がある世の中と知ったら、どんなにがっかりすることでしょう。
この作品は、戦争や人種差別から子どもたちを救おうと、動物たちが人間に立ち向かうおはなしです。
はちゃめちゃなところもあって、決してお説教くささはありません。
長いおはなしですが、最後まで引き込まれます。
絵もユーモアたっぷりで、楽しく観る事ができます。
それぞれの動物の人格(?)が描かれているので、親しみを持てます。
堅苦しいおはなしではありません。
ゆっくりと時間をかけて読んでもらいたい本です。
(おるがんさん 40代・ママ 女の子、男の子)
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