小さな魚が森の中をとっとこ歩いていくと、「たべちゃうぞ」と、いろいろな動物があらわれて…。作者独自の動物たちがかもしだすユニークな世界!
ちいさな さかなが あるいてく
とっとこ とっとこ もりのなか(みち?)
…確かこのような書き出しだったと思います。
魚が森を歩いているんですよ?
もうこれだけでわくわくしちゃいますよね!
小さな魚は怖い猫や虫やけむくじゃら(怪物?)に出会い、「たべちゃうぞ」と襲われかけるのですが、そのたびに「お願い、食べないで。ママを探しているの」と言います。
「ママがいなけりゃたいへんだ」とみんな同情し、小さな魚と一緒にママを探してとっとことっとこ。
水槽に入れられたママを見つけ、みんなで協力して助け出します。
でもお腹が空いたみんなは、「今度こそたべちゃうぞ」と小さな魚に襲いかかろうとするのですが、小さな魚は「まって、ママのスープは世界一、食べにおいでよ」と言って、みんなを家に招きます。
最後はみんなが美味しそうにスープを食べるシーン。
そして、けむくじゃらの「今日はほんとにいい日だったなぁ」という一言でしめられます。
なんといっても他ではちょっとみない個性的な絵が魅力的!
そして、この優しいストーリーに心温まります。
ママを探している=助けないと!という単純な思考回路が、母親の存在の大きさを物語っているようでちょっと嬉しい。
子どもが1才8カ月の時に知人からお借りし、その時点ではあまり興味を示さなかったのですが、1才9カ月になったある日、自分から持ってきて、何度も繰り返し読まされました(笑)
私自身がとても好きになってしまったので、購入しようと思っています。
以前読んだ『ぼくのでんしゃ』もそうですが、至光社の国際絵本って良いですね。 (にゃごにゃご隊長さん 30代・ママ 男の子1歳)
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