浦和の古い商家でたくさんの姉兄に囲まれたにぎやかな暮しを見つめる,幼い少女の静かな眼差し−カメラのシャッターがおりたように鮮やかにとらえられた,祖父母,父母,年の離れた姉,近所の人びとの姿….老境に達した著者がつづった,類いまれな幼少期の記憶は,多くの読者の感銘をよび,新境地を開く作品となった.
石井さんとは60歳も年の差があるのに、なぜかこの石井さんの幼いときの話を読んでいると、
とても共感できて自分の幼かった頃をどんどん思い出していきました。
石井さんの文章は、とても不思議でご自分のことなのに、第三者のように感情に流されず淡々と書かれています。
よくこんなにも覚えていらっしゃると驚きます。
書かれているうちにどんどん思い出されたようです。
石井さんの原点を見たような気がします。
明治の風景やお店など知らないのに、目の前に広がってきて、かわいらしい桃子ちゃんのすがたも見えてきます。
幼い子でも自分の考えをしっかりと持っていて、大人の行動もよく見ているのですね。
大人のすること、言う事を100%信じているわけじゃないのです。
今、幼い子どもを持っているお母さんにおすすめです。 (おるがんさん 40代・ママ 女の子、男の子)
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