1954年,初めて欧米にわたった著者は,すぐれた作家や図書館員に出会う.以来,心の友となったそれらの人々を再訪する旅,ポターやファージョンの世界が息づく自然を訪ねる旅,児童文学の国際会議への旅と,いく度か外国旅行を試みる.この体験をまとめた本書には,著者の数十年の思索と心の軌跡がみごとに刻み込まれている.〔解説〕松居直
石井桃子さんのことが知りたくて読んでいます。
主に海外へ行ったことが書かれているのですが、出てくる人物が、渡辺茂男さん、八島太郎さん、ファージョンなど、すごいです。
読むたびにエピソードの一つ一つにワクワクしてしまいました。
の苦労などもさりげなく書かれていて、特にポターの訳は文化背景やイギリスの伝承文化も知らないと難しかったのだなあと思いました。
石井さんの著書を読んでいるといつも思いますが、児童文学に向ける真摯なまなざしと情熱が感じられます。
「あなたは、あのとき、ある本にクリエイティブなものがあるとき、その本はほんとうの『本』になるのだとおっしゃいましたね。
そして創造性と真実をもった本を識別し、それを次の第二手渡すのが図書館の役目だって。」とスミスさんに言った言葉に
石井さんが「私は、いまもそれを信じているんです。」と言い、スミスさんが「モモコ、信じること、それがだいじなんだよ」と言われたところが特に心に残りました。
この本も子どもの本に関わるすべての方に読んでいただきたい本です。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
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