大火によって丸裸になった民衆の怒りをそらすために、すべてをキリスト教徒の責任にし、やがてネロの命令のもとに大虐殺が始まる。地下牢に捕らわれているリギアの運命は……。
暴君ネロが君臨していた古代ローマでの、初期キリスト教の布教と迫害が描かれた、世界的名作です。
現実の厳しさと、信仰を通して、正しさとは何か、幸せとは何か、愛とは何か、勝利とは何かを、いろんな登場人物の価値観を通して多角的に描かれていました。
一番感動したのは、最後の方で、聖ペテロが幻を見て、このタイトルの
「クオ・ヴァディス・ドミネ…」
(主よ、何処へ行かれたもう)
と言うシーンです。
小学校上級生から読めるように考慮されていますが、
思春期に入ってからの方がいいかもしれません。
上下巻ともものすごく分厚いので、くじけそうな方は、先にレンタルされているドラマを見ておくとわかりやすいかもしれません。
それでもやはり、ドラマには描かれない心の葛藤が本には事細かく描かれているので、最終的に本の方がお勧めです。 (ベーベさん 30代・その他の方 )
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