厳しい冬が到来し、飢えと寒さにたまりかねて山からおりたクマたちは、人間たちをうちやぶり、クマの王国を打ち立てるが……。おもしろく、やがて悲しいクマと人間の物語。
ちょうどこの作者を読んでみようと思っていたところ、
書店で福音館文庫60周年フェアーで特別なカバーがついた数冊が目に留まりました。
その本の殆どは自分が子供の頃に親しみ持っていた本だったのですが、
この「シチリアを征服したクマ王国の物語」は未読。
加えて、中をパラパラめくると、ところどころ出てくる挿絵が
きれいな色彩で細かく描かれていて魅力的・・!
出版社の気合を感じてしまう一冊でした。
そして小2の息子には少し早いかな・・??と思いつつも毎晩1章づつ読み始めたところ、まずイラストつきで登場人物の紹介が長々とつづき、言葉遣いも少し大人っぽい・・・
けれど、子どもも大好きそうなオバケや魔法使い、化け猫や威厳あるクマの王様・・などが登場し、1章1章にハラハラドキドキさせるストーリーがあり、毎晩ちょっとづつでもちょうどよい感じでした。
難しい言い回しや、少し風刺の効いた内容にも分からないなりに
楽しく食いついてきた息子。
最終的には、独特の世界観に親子でどっぷり浸り、イタリアのファンタジーの世界を楽しめました。
手元に置いて、長く愛でたい児童書です (10月さん 30代・ママ 男の子7歳)
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