主人公「私」は、人間の感情を持つ押しボタン付き信号機。10年ほど前から、ある田舎の小学校の前に立っている。子どもたちの安全を守るために頑張る「私」が、毎日見聞きするいろいろな出来事が描かれる。あの日「私」が聞いたのは信号灯の色の意味。青は地球、黄は月、赤は太陽と、孫に聞かれたおばあちゃんが答え、さらに月にまつわる話しをした。虎に襲われて翼をもがれたエンジェルは、フクロウのムサシとツバメのエースとともに、虎を退治するために月への旅に出る……。童話風にまとめられ、子どもたちを思う優しさが伝わってきて、胸がきゅんとなる一冊。
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