性格はまるっきり正反対。だけど大の仲良し、こぶたのトゥートとパドル。ふたりは森の家で一緒に暮らしていましたが、旅の大好きなトゥートは1月のある日、世界大旅行に出かけることにします。「パドルも来る?」と誘ったけれど、返事は「ううん。ぼく、行かない」――そこで、トゥートはひとり出かけ、パドルは家にいることになりました。トゥートは旅先から毎月パドルに絵はがきを送ります。「やあ、パドル。ぼく、アフリカで新しい友達ができたよ!…やっと2月だなんて、もういいかげん冬にあきあきしてない?」とトゥートが書けば、「とーんでもない!それ、見て!」とパドルは凍てついた森の池でスケートに夢中です。 その後もトゥートは毎月、行く先々からの冒険を伝え、パドルは家で森の四季、自然を楽しみました。そして季節は過ぎ、秋を迎えます…。
旅に出たトゥートと森の四季を楽しむパドル。このふたりの12カ月が透明感あふれる水彩タッチでやわらかに描かれ、絵を眺めているだけでも心が和みます。旅先から送られる絵はがきが冒険好きなトゥートの生き方を巧みに表現し、絵本全体を演出します。左ページに手書きのはがきでトゥートが語りかけ、右ページでその問いかけに対しパドルが答えるというスタイルが、ふたりのつながりを象徴するのでしょう。性格の違うなかよし2匹の生き生きとした生活ぶりは、離れていても友達同士でいること、いつも自分らしく生きることってこういうことかな、と知らず知らずのうちに教えてくれます。 作者のホリー・ホビーは米国の人気イラストレーター。この作品が初めての絵本で、続編もぞくぞく登場しています。 ――(ブラウンあすか ;絵本ナビ オフィシャルライター)
性格は正反対、なのに大の仲良しのトゥートとパドル。 ところが、トゥートが世界旅行の出発し、ふたりは離ればなれに。 すてきな友情をユーモアたっぷりに描いた作品。
お話を読むというよりは、美しい水彩画で描かれた可愛いブタくんたちの挿絵を楽しむ絵本。トゥートとパドルは大の仲良しなのに、性格や好みが全く違うという設定が好きです。なべぶたの関係かな。
娘は10月のページ(パドルが紙袋で作ったおばけのお面を付けているページ)が大好きで、とにかく「こわい〜」と言いながらそこばかり開いていました。
旅が大好きなトゥートと家で日々の生活をゆったり過ごすパドル。いろんな生き方があるよね…、自分はどっちだろうと、ふと考えてしまいます。今のところ、子供よりわたしのお気に入りになっている作品でしょうか。生き方について、いろんなことを考えさせられます。 (ムースさん 30代・ママ 男の子8歳、女の子3歳)
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