子ども達にとって「誕生日」というのは特別な日。 このお話の主人公スティーブンも、間もなく来る自分の誕生日を心待ちにしている男の子です。 友達を呼んで開く誕生日会をとくべつなものにしたいと考えます。 12月始めのこの季節でも外で遊べるには・・・「雪だ!」 お誕生日には雪が欲しい、この素敵な思い付きをしてから誕生日までに起こる様々な出来事と、 心の揺れ動きを丁寧に丁寧に描いた作品です。 彼を見守る家族、まわりの人々の心遣い。バーバーラ・クーニーの美しく愛らしい絵。 それらを全部含めて、本当に心温まる物語となっています。 アメリカの古き良き時代、という言い方は陳腐かもしれませんが、 思うようにならない事の連続だったからこそ、家族や周りの人々をも巻き込む ハプニングや心に残る思いがけない奇跡がいくつも生み出されてきたのかもしれませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
今日は誕生日だというのに外は大雪。道は塞がれ、車も人も通れません。心待ちにしていた誕生日会を諦めかけていた時、スティーブンにすてきな事件が起こります。家族の愛情や他人への思いやりをみごとに描いた、心温まる物語です。小学中学年向けの読み物。(1955年アメリカの作品)
冬の時期に書店で見つけて買おうかどうしようか迷った本です。
内容はよくわからないけれど、クーニーの絵だしというところで迷ったのですが、他にもほしい本がありその時は断念しました。
今回、クーニーの絵本を勉強することになり、読んでみました。
クーニーの絵のついたものにはずれはないのですが、読んでみて私好みのお話だなあと思いました。
誕生日を心待ちにするスティーブン。子どもは雪は好きだと思いますが、誕生日パーティを開く日に大雪で招待した友だちがやってこられなかったらどんな気持ちでしょう?
スティーブンのやるせない気持ちがとても伝わってきました。
心理描写がとても細やかだと思いました。
よくを言えば、絵本としては分量があるので、活字が横組みではなく縦組みがよかったなあということです。
文章量が多いと、縦書きの方が読みやすいのです。
お話も心温まるものでしたが、クーニーの絵もよかったです。
見返しが雪で天使の羽を作る様子の絵が透かし絵になっていて素敵です。
この本を読んだら天使の羽をやってみたくなると思います。
冬になったら読みたくなるお話だと思いました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
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