ベルギー気鋭の作家、カンタン・グレバンの絵本
ねずみのリセロットの手は、小さいけれどとても器用。 森の動物たちの注文どおりに上着や靴下やマフラーを上手に仕立ててあげました。まだ作っていないのは、恐ろしいおおかみの帽子だけ。リセロットは勇気をふるっておおかみのところへ出かけますが…。
この時期になると、特に絵本選びに熱が入ります。
なぜって・・・年長さんにとっては、幼稚園最後の読み聞かせになり、
当然ながら、良い絵本を選びたいと考えるからです。
そこで、推薦したいのがこの絵本。
したて屋のねずみのリセロットは、小さいけれどとても器用。
ねずみたちの服を、注文があれば、
どんなものでも素晴らしい服に仕上げてくれます。
ところが、ねずみたちの服を全部作ってしまったので、
仕事がなくなってしまいました。
そこへ、なかよしのもぐらが言いました。
「どうして、ねずみの服しか作らないの?」
リセロットは体が小さくて、
自分よりも大きな動物たちの服を仕立てることが出来ません。
でも、小さい体で頑張るリセロットをみて、
森の仲間たちが助けてくれるようになるのです。
ひとりでは出来ないことも、
仲間と協力すれば出来る素晴らしさを教えてくれる絵本です。
年長さんには、こんなともだちをたくさん作ってほしいと思います。
カンタン・グレバンの絵は、淡く優しい絵。
動物たちも可愛い。
おはなしにぴったりです。
最後に仕立てることになるおおかみは、迫力満点。
なぜって、おおかみの鼻の上にいるリセロットが、
あまりにも小さく、今にも食べられそう。
ちょっと、どきどきしました。
でも、とても紳士的でした。
サンタさんからのプレゼント。
今でも娘の本棚に大切にしまっています。 (多夢さん 40代・ママ 女の子12歳)
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