アルプスの山奥の,ふたりのかわいい姉弟のいる一家の庭には,ナシの老木やとげだらけのメギの木があります.春になると渡り鳥がそれに巣をつくるのですが,一家は毎年それをあたたかく見守ります.
わたしは、さいしょ、メギのことを、とげとげで、すみっこにうえられていて、あまりやくに立たない木
なんだな、と思っていたけれど、だんだんお話を読んでいったら、そうは思わなくなりました。
ビトリンは、せっかくアトリのチュンのひなが、たまごからかえるのをまっていたのに、カラスがチュンの
すをあらしていて、もうチュンのすはバラバラになってしまって、かわいそうだと思いました。
それに、カケスはいじわるだと思います。だって、バベティンがいなくなったすきに、バベティンのまっか
なふくろをとったからです。
シラカバの木のてっぺんにカケスのすがあります。
わたしは、カケスたちには、まっかなふくろをぬすんだから、ばちが当たって、シラカバの木のてっぺんだけ、ばきっとおれたんだと思います。
そして、さいごは、メギの木は、とってもやくにたつな、と思いました。
チチとチッチイは、メギの木の中なら、だれにもすが見つかりにくいし、てきが夜にやって来て、たまごを
とろうとしても、メギの木には、いっぱいトゲトゲがあるから、てきもおそえません。
わたしは、チチとチッチイがビトリンとバベティンに
「さよなら、カンデルドンの子どもたち。そのうちまた帰ってくるよ。
春になって、メギのしげみにまた花がさいたらね。」
と言ったところが、とてもかんどうしました。
わたしは、春が来て、メギの木に花がさいたら、チチとチッチイのひながまた来て、小さなたまごをうむと
いいな、と思います。 (天使のケーキちゃんさん 10代以下・その他の方 )
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