村の子どもたちは、「おはなしのもうふ」に座って、ザラおばあちゃんのお話を聞くのが大好き。そのひとりが、ある日、毛糸のくつしたをもらいました。贈り主はわかりません。それから、村人たちに次々と謎のプレゼントが届くようになり……。
読み進めていくほど、優しさを感じることができる、すてきな絵本だと思いました。
おばあちゃんが、まわりの人を気遣って、たくさんの人に愛を配り、それを受けた人々はおばあちゃんに気持ちをお返しする。こんなやりとりが自然にできるのは、ほんとにすばらしいことです。
それから、おばあちゃんがつくるプレゼントは、買ってきたものではなく、身近にあるものからつくる心のこもったもの。世界に一つしかないとっておきのプレゼントを、私ももらったような気持ちになりました。
描かれているもうふの色やもよう、とってもきれいです。小さな布のパッチワークにも、おばあちゃんの愛が感じられます。
寒い冬に、読んで温かくなる一冊です。 (けいご!さん 40代・ママ 女の子13歳、男の子9歳)
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