地層の中に残されたさまざまなことをくわしく調べ、地球のことを明らかにしていく学問を「地質学(地学)」といいます。なかでも、化石を使って調べる研究が「古生物学」です。
化石を調べると、いったいなにがわかるのでしょう? いつごろ、どんな生きものが地球上に生きていて、そのときどんな環境だったのか、環境はどう変わっていったのか、などを明らかにすることができます。地球の過去をのぞきみる、まるでタイムマシンのような研究なのです。
この本に登場するのは植物プランクトン、ケイソウの小さな化石です。ケイソウのなかまの一つがつくる「お休みケイソウ」の化石が世界で初めて分類され、八五種類に名前がつきました。それによって、“地球の時間のものさし”がより正確になったのです。
すると、地球の歴史のひとコマが、あらたにうかびあがってきました。
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