動物園でも密かにファンの多い動物「コビトカバ」(カバをぎゅーっと縮めた感じ)の家族が
この絵本の主人公。仲良し家族4人揃って、その名も「カバサンチ」。カバサンチは森の峠の雑貨屋さん。
天井から壁まで大小様々な雑貨がぎっしり!
設定だけでも、とても興味の惹かれる要素が既にたくさん詰まってますよね。
でも、ここからが更にスゴイのです。
ある日、お店の看板にと大きなバルーンを家の屋根に取り付けたところ、
大きな嵐がやってきて、家ごと空高く吹き上がられてしまいます!
更に、着地した所は大海原。仕方なく漂流を続けていると、怪我をしたカツオドリが飛び込んできて。
更に更に・・・。ダイナミックな展開がどんどん続きます。
まるで映画をみているような印象の強い場面が次々と登場します。
よくもこれだけの沢山の要素をまとめられるものだと魅せられていると、
それもそのはず、作者は国内外で高い評価を得ているアニメーションの監督として活躍されている方。
まちのどうぶつ達総動員でカバサンチ一行を迎える場面は壮観です。
ところが、どんな事があってもカバサンチ一家はずっと一緒、変わりません。
読み終えてみると、ほのぼのとした家族の絵本なのです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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