「詩とメルヘン」という雑誌があり私も学生時代に愛読していました。
そこに収録されていた作品が絵本化されたもののようです。
子ども向けというよりはどちらかというと大人向けのお話かもしれません。
今回、息子に読んでみました。今までは黙読してきたのですが、声に出してみた方が、描かれている情景や情感がより鮮明に立ち上がってくるのを感じました。
表題作を含めて3作が収録されています。
「木の葉の魚」は、貧しい家の娘・アイが、嫁入り道具に母からもらったのは、木の葉を鍋に入れると木の葉が魚に変わり魚料理ができるという不思議な鍋。
満足な嫁入り道具は持たせてやれないけれども、娘が幸せになるようにという祈りがこもっているというところに、母の愛情を感じました。
味戸ケイコさんが絵を描いていますが、ほの暗く時に怖くもある幻想的な絵が、安房さんの文にとてもよく合っていると思います。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子7歳)
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