たいせつなものの絵で世界に触れる写真絵本。
独裁政権、民主化、そしてEU加盟。経済の発展に沸く陰で、広がる貧富の差。急激に移りゆく社会の中で、子どもたちが、たいせつだと感じているものは? 子どもたちの「たいせつなもの」で世界にふれる絵本。
「あなたのたいせつなものはなんですか?」
多分、さり気ない素朴な質問は、国境も性別も、世代も越えて共通に投げかけられる問いだと思います。
でも、この素朴な質問と、様々な回答から、ルーマニアという国が経験してきた歴史、現在置かれている状況をうかがうことができました。
併せて写真と説明文が、ルーマニアの光と影を映し出しているように思いました。
30数年前までは、チャウシェスク独裁による死の恐怖の中にいた人々です。
マンホールの中で暮らす貧困層がいる事を知りました。
平均収入では、マックのビッグマックセットが、めったに食べられない高級食だと知りました。
それだけ違う社会であるけれど、同じ人間であることも知りました。
国は違っても、共に生きることの大切さを感じます。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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