連崩壊によって独立した中央アジアにある国、ウズベキスタン。 シルクロードによって栄えた文化を、現在も色濃く残しています。
ウズベキスタン各地を巡り、自然、農業などの産業、小学生の生活(学校)、日本語教育、伝統的な産業、人々の暮らしぶりなどを取材して紹介する写真絵本。国の歴史や経済などの概要をまとめた巻末資料つき。
中央アジアはあまりなじみがないが、そこに暮らす人たちは、昭和の下町に暮らす人々の感覚に似ている気がした。映画「男はつらいよ」シリーズで描かれるような、冠婚葬祭や人生のイベントを、近所の人たちも巻き込んで大騒ぎして祝ったり、悲しんだりする様子が写真から感じられた。特に結婚式は盛大。ただし、イスラム文化圏なので、男女別に会場を分けているところが興味深い。
砂漠や荒地がたくさんあるイメージを勝手にもっていたが、農業も盛んで、新鮮で美味しい作物が豊富にとれる。市場にはたくさんの品物が売られており、観光地も民族衣装やじゅうたんなどの伝統産業も盛んで、豊かな暮らしぶり。
昔の歌や踊りが積極的に楽しまれており、なにかにつけて踊る文化があるらしく、楽しそうだ。
よその国のことなので、きっと問題もたくさんあったり、取材できる範囲での情報だとは思うが、なんだか妙に楽しそうで、色鮮やか。ちょっとした旅行に行った気分だ。
日本人が戦後に捕虜として働いて作った建物についてのエピソードが感動的だった。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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