アパルトヘイト撤廃を果たして15年。 多民族、多人種がともに暮らす国をめざし、今、大きく変わりつつあります。
2009年刊行。南アフリカの地理、歴史、文化、食生活や学生たちの様子、日本人学校などを紹介する写真絵本。
ネルソン・マンデラ氏や、ワイン、鉱物資源などが有名な国という印象だった。どうしてマンデラ氏が登場したか?有名なのかは、この国の歴史や社会を知るとわかる。
大航海時代から、ヨーロッパ人に勝手に支配され、先住民は追い出され、移民どうしも揉め事が絶えず、様々な利権を争い戦争が起き…
複雑な歴史を背景にして、地域差や格差ができたことがわかる。
他の民族を無理やり抑え込んだり、自分たちだけ儲けようとするとろくなことがない。それなのに、いつの時代もどこの地域でも同じようにして争いが起きる。
闇も濃いが、光も強い印象を受けた。
祖先が大変な思いをしてきたことで、教育や福祉、経済格差の問題などを広く人に伝え、改めさせる試みも。
貧しい人たちは、なければないなりに工夫して、助け合って生活している。それぞれの民族の違いを尊重して暮らしているので、「みんなが同じでなければならない」という圧力もない。
いろいろ問題はあるが、意外と楽し気な雰囲気が見られた。うれしいと踊るし、なんだかいいな。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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