1945年春、大分県の小さな島にも戦争の影が濃くなる中、軍人にあこがれる洋太は今日も仲間と兵隊ごっこ。ところが二人の兄の戦死公報が届き、それがもとでお母は病死。悲しみにくれる洋太はやがて運命の日を迎える。
大分県の保戸島には、1945年(昭和20年)7月25日、アメリカ軍機によって国民学校が爆撃され、児童百数十人が犠牲になるという痛ましい歴史があります。「アメリカ軍はなぜ、子どもたちが勉強中の学校を爆撃したのか?」──犠牲となった子どもたちと同世代の作者は、この小さな島を舞台にした物語を書くことによって、もう一度あの戦争の時代を生き、戦争とは何かを問いかけます。(『文研出版編集部からのおすすめ』より)
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