子りすのバビーは、お母さんに頼まれて森にヒッコリーの木の実を拾いに出かけます。木の下には、ころころとおいしそうな実がいっぱい。バビーはかごいっぱいに実を集め、おうちに帰ったらお母さんと楽しいおやつの時間です。 そのうちに冬が近づいてきて、バビーたちは木の実を埋めて冬の準備をしなければなりません。お母さんが木の実の埋め方をやさしく教えてくれます。こうして、りすたちは厳しい冬を乗りきるのですね。でも、冬になってから探すと、隠した実の全部はみつけられません。そうして、忘れられた実はどうなるでしょうか? 冬が去って春が来た時、お母さんがバビーに見せてくれたもの、それは…。
『どうぞの いす』で知られる香山美子さん、柿本幸造さん名コンビによる、ヒッコリーの木と、りすの約束の物語です。ふんわりやさしいタッチのイラストが心地よく、森と動物たちの関わりと営みが、子どもたちにもやさしく伝わるお話です。
(編集者・ライター)
りすのバビーは冬に食べるためのヒッコリーの木の実を穴に埋めました。冬が過ぎ、春になったとき、お母さんが教えてくれたりすと木の実の約束の意味がわかります。
大好きなお二人の作品です。
実はこの作品は、最初「お話集」(って言うんでしょうか)で読んだんです。挿絵は2点だけ。しかもモノクロ。とても素敵なお話ですが、絵がないと物足りないんです。やっぱり絵は欠かせません。そこで、やっぱり1冊の絵本を買ってしまったわけです。(もちろん「お話集」も大活躍していますけどね)
りすのバビーは木の実を拾って来ました。これから訪れる冬に備えて、土の中に埋めておくんです。冬になると、土の中の木の実を探しながら楽しく食べました。そして春。隠し過ぎて忘れていたヒッコリーの実が芽を出しています。「それがヒッコリーの木とりすのやくそく」
森の中で生きている動物と自然との共存。私たち人間は心が痛みます。自分だけではなく、そこにいるみんなが楽しく生きていける方法を私たちは探さなければなりませんね。
子供たちはとても可愛らしい絵とお話に夢中。「どうぞのいす」「ごろりん ごろん ころろろろ」と並び、お気に入りのようです。繊細な絵が素敵ですよ。 (モペットさん 20代・ママ 女の子5歳、男の子3歳)
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