ツチブタのかく大きないびきのおかげで、森の動物たちは夜も眠れません。マングースが一計を案じてこらしめようとしますが...?
ツチブタって、聞いたことはあるけれど、一体どんな動物かと聞かれて、答えられる人は少ないでしょう。でも、動物分類上では、ブタではないらしい。豚肉の味に煮ていて、ブタ鼻を持ち、土の中に穴を掘って住んでいるそうです。
本の冒頭に、ツチブタの生態などの解説が書かれていて、この未知の動物のついて知識を得ることができます。これは、訳者の方が書いた部分なのですが、とても気が利いていますよね。
お話は、どうしてツチブタが、昼間は寝ていて、夜になると起きてきて、シロアリを食べるようになったか、という物語です。もちろん、フィクションでしょうが、なかなか面白いです。ツチブタが、大いびきをかいて、毎晩マングースが眠れずに困ったところから展開していきます。
登場する動物達も、実に魅力たっぷりに描かれていて、絵の美しさにも惹かれます。特に、珍しいツチブタの容姿は、興味をそそられました。
絵も、ストーリーも楽しめる一冊です。 (はなしんさん 30代・ママ 女の子5歳、男の子3歳)
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