コッコさんがお昼寝から目をさますと……だーれもいない、だーれもいない。隣のお部屋にも、台所にも、お庭に出ても、だーれもいない。立ちつくすコッコさん。みんなどこへいったんでしょう。
「だーれも いないの コッコさん」
風や雲がそおっとコッコさんにきいてきます。ますます寂しくなったコッコさんは、ただだまって立っているだけ。すると。
「コッコさーん、おきてたのー。ごめんごめん」
お母さんの声に、思いっきり泣き出すコッコさん。もう安心のコッコさん。よかったね。
ふとした日常の出来事の中でも、子どもの心は大きくゆらめくもの。いるはずのお母さんがいない、それだけで家の中もお庭もがらんと広くなって、全然違う景色に見えてきて。コッコさんの中の小さな不安もどんどんふくらんでいくのです。そんな繊細な心の動きを、美しい水彩画で瑞々しく描きだしたこの絵本。その表情や手足の動き一つ一つ、どれをとっても愛おしくてたまらなくなります。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
お昼寝から目をさますと、だーれもいない…。
コッコさんがお昼寝から目をさますと、だーれもいない、だーれもいない。庭に出ると、風や雲や山鳩が、「だーれもいないの コッコさん」と聞きます。コッコさんの寂しさが高まったとき、「コッコさーん おきてたのー」と、ちょっと買い物に行っていたお母さんの声。コッコさんはお母さんに思いっきり抱っこして泣きました。ほっと安心のうれしい涙でした。日常の出来事の中でゆらめく子どもの心を、美しい水彩画で描きます。
だれもいない部屋
外にもいない。
ほんのちょっとの時間でも
子供にとっては寂しいもの。
だれもいないって、こんなにも寂しいの?
と思っちゃいます。
ママをみて泣いて泣いて泣きました、
っていう言葉、ぐーんときます。
最後はぎゅってしめくくり。
子供も読んでいると寂しそうですが
最後ママに会えてぎゅってしている絵をみると
安心しています。 (もぐもぐもぐもぐさん 30代・ママ 男の子1歳)
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