「ともだちって」
かぜがうつっても へいきだっていってくれるひと
いっしょに かえりたくなるひと
「ともだちなら」
いやがることを するのは よそう
「ひとりでは」
もてない おもいものも ふたりでなら もてる
つまらないことも ふたりでやれば おもしろい
ともだちってなんだろう・・・例えば子どもたちがそんな風に思っていたとしたら、こんなにも具体的にわかりやすく教えてくれる答えはないですよね。
谷川俊太郎さんの詩に、和田誠さんのほのぼのとした絵が子ども達の心にぐっと近づいてきます。
そこで、詩の内容は広がっていきます。
「どんなきもちかな」「けんか」「ともだちはともだち」
それぞれのテーマに続く詩はひとつひとつ、どれも相手の気持ちを想像することにつながります。ともだちはどんな気持ちになるんだろう、ともだちにこういう事をするのは良くないな、お父さんお母さんだってともだちみたいな時があるな。
こんな風に考えられるようになったら、想像する力は大きくなっていきます。
会った事のない子だってともだちになれるかもしれない。
その子たちが困っていたら、なにをしてあげられるんだろう。
難しいことはありません。だれだってひとりで生きていくことはできない、みんなともだちが必要なんだ、そういう大切なことは小さな子どもたちにだってきっと伝わるはずです。
「ともだちって すばらしい」
子どもから大人まで、年齢に関係なく読み続けていきたい一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む