ぼくの部屋に白い馬の絵があります。白い雪山に立つ、気品ある馬。その馬がある日突然、絵の中から飛び出しました。ぼくは馬の足跡を追いかけ、山を登ります。
白い馬が走った跡は、草も木も緑色になり、雪が溶けて花が咲きます。雪は白いひつじとなり、花からちょうが生まれ、ちょうが星になりました。リズム良く塗り替えられるシーンは、だんだんと色鮮やかになり、幸福な雰囲気がどんどん広がっていきます。
こちらはアンパンマンの生みの親、やなせたかしさんの46年前の作品です。やなせさんの温かいお人柄をそのまま映したような優しく美しい世界。今の子どもたちにも、そしてかつて子どもだった大人にも夢と希望を与えてくれるでしょう。
やなせたかしさん没後10年にあたり、読み継がれている普及の名作が次々とリニューアルされます。「やなせたかしの名作えほん」シリーズとして、本作に続き、『やさしいライオン』『さよならジャンボ』『チリンのすず』と刊行される予定ですので、ぜひチェックしてくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
ある夜、ぼくの部屋に飾られた一枚の絵から、白い馬が飛び出した。 馬が駆けた後は、雪が溶け、花が咲き、春が訪れる。 ぼくは星の線路を走る雲に乗って、馬を追いかけ…。 不思議な体験を美しい絵とともに描きます。 ーーー よろこびとかなしみ、絶望とそのとなりにある希望を やさしく描いた名作の数々。 子どもたちへ、そしてかつて子どもだった すべての人びとへ贈る、絵本シリーズです。
アンパンマンで有名なやなせたかしさん 先日亡くなられて
やなせさんは 詩をたくさん書いておられました
この絵本は51年の初版の絵本で ファンタジーの絵本です
額の絵 しろいうまが 絵から飛び出して駆けだしていくのです不思議にも 雪が 白いヒツジになり 冬から 春の緑の野山になり
きれいなしろいはなから ちょうがうまれ ☆になり 夜になります
ファンタジーな美しさが見応えあります
なんと しろいうまは 大きくなり ぼくを乗せ 虹の橋を渡るなんて
きれいなんです こんな世界を やさせさんは 絵本にされたのですね
しろいうまはまた 額の絵に収まるのですが
前とは違うのです 絵が
寒い雪の絵から 青い空 春の野山 ちょう まさに春に変わっているのです
やなせさんの後書きにもありますが さむい雪のやまがいやだったんでしょうね
春をもとめ 躍動していく やなせさんの願いが込められているようにも思えました (にぎりすしさん 60代・その他の方 )
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