子ねこのチローとみほこちゃんは、大の仲良しです。いつも一緒に遊んで、一緒にご飯を食べて、一緒に眠りました。ところが、みほこちゃんは、ねこを飼えない家に引っ越すことになりました。そこでチローは、ねこ好きのお菓子屋のおばあさんの所へ行くことになりました。お菓子屋のおばあさんはやさしくしてくれましたが、チローはみほこちゃんに会いたくてしかたありません。心配になったおばあさんは、チローにあめだまをなめさせます。すると…。
ポイント
・やさしさあふれるファンタジー絵本。
・豊かな空想の世界が広がります。
・3歳からの読み聞かせに最適。
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作者の安房直子さんは1993年に逝去されましたが、没後、安房直子コレクションが発刊されるなど、今でもファンが多い作家です。その作風は、やさしさあふれるファンタジックな作品が多いことでも知られています。柔らかい語り口から感じられるあたたかな感覚、そして世界観――。『まほうのあめだま』でも、子ねこのチロー、みほこちゃん、お菓子屋のおばあさんの心をほっこりとさせる結末は、読み手の心にもあたたかく伝わってきます。いもとようこさんは、そんなあたたかな世界を和紙の貼り絵と美しい色彩で、ものの見事に表現してくれました。チローが、あめをなめる場面などは、思わず笑みがこぼれてしまうほど、かわいらしく描いています。安房直子さんのファンタジーの世界を、いもとようこさんが感性豊かに描いた絵本です。
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