鮮やかな水彩画が印象的な絵本。本作品と続編『ほんとにほんとにほしいもの』『うたいましょうおどりましょう』の3部作から成ります。
主人公の少女は母親と祖母の3人暮らし。火事ですべてを失うという苦境の中、明るく前向きに日々を送る3人の生き様は、多くの読者を引きつけるでしょう。アパート暮らしとなった今、世界一の椅子を買おうと、家族みんなが奮闘。助け合いながら生きる姿は、家族本来の意味を示します。米国社会に生きるマイノリティー一家のバイタリティーは、水彩画の色使いにも表れます。ビタミン剤のように元気を与えてくれる一冊。
――(ブラウンあすか)
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